Acoustic Style 2011

たまには私的に書きます。

実は今年のはじめからボイトレを習い始めました。ひたすらThe Boomの「時がたてば」を習ってます。1996年にアルバム「TROPICALISM -0°」の先行シングルとしてリリースされましたが、全く売れなかった「隠れ名曲」です。

一曲習うにも実に奥が深くて、悩んだり開眼したりしながら前に進んでいます。

きっかけはあります。
昨年BBQ大会の帰りに皆でカラオケに行った際に、前は歌えていたはずだった「時がたてば」の高いキーが出なくなっていたんです。つい数年前までは歌えていた曲だったんですよ。かなりショックだったんですよ。んでもって、一番職場に近い「ミューズポートボーカル教室」に通い始めたんです。

先生はEmiさんという美人の先生です。ペアレッスンで、娘の小学校時代の同級生のお父さんのとーるさんと習っています。
とーるさんはもう3年以上ここで習っています。とーるさんは上手いですよ。声量もあるし僕よりも高い声が出せる人です。これには驚かされます。いっぽう、僕の方はとーるさんよりも低い音は出るようです。でもフランク永井じゃないんだから「低音の響き~」がよく出ても、自分的にはあまり嬉しくないんですよ。「君恋し」とか上手くなっても仕方がない。やはりロック特有の高い音を出せたらなと思っています。

習って1ヶ月ぐらいで、とりあえず「時がたてば」の高いキーに関しては何とかクリアできるようになりました。根本的に無理のある歌い方をしていたんですね。これで解決と思いきや、Cメロのブレスがなかなかうまくゆかない。

まあそんな調子で悩みながらも「ひまから」に出場して「時がたてば」をやってみたんです。
そうしたら「以前に比べて上手くなった」って皆に褒められたんです。
オッサンはそう言われるとすぐ調子に乗ってしまいますね。
“「時がたてば」を弾き語りで歌えるようになりたい"っていうのは目的のひとつだったんで、Acoustic Liveに出演してこの曲を弾き語ろう!と考えたわけなんです。アコラは参加費も安いし(もっとも社長は「今年はうっかり忘れていたけど、来年からドリンク代600円分を値上げしないとヤバい」とは言ってました)

実際やってみると「ピアノを弾き語りながら歌う」とことは実に奥が深くて難しいことだったんですね。いつもストリートでピアノ弾きながら歌っているわけですが、「弾く」に熱中すると「歌う」の方がぞんざいになり、「歌う」に熱中すると「弾く」の方がめちゃくちゃ。
Emiさんの指導で「なるほど、ここはこうした方がいいんだ」ということはいくつも発見できたわけですが、そのご指導や発見を果たして実践に移せるかどうか?というところで7月31日となったわけです。

リハーサルの段階で実際鍵盤に座ってみると、譜面との距離が遠すぎてコードがよく見えない。
Angeloの電子ピアノP-200の上に、吉野さんが持ってきた名機"Nord Electro"がマウントされているため、譜面台との間に距離ができているんですね。「しまった、これだったらコードぐらいはきちんと覚えておくべきだった」。もうAfter The Festivalでした。コードを目で追って、脳神経に伝達しながら、指でそれを弾き、かつ歌うということは無茶苦茶な作業なわけですよ。体で覚えてしまうべきだったと後悔しました。

これは余談ですが、Angeloの譜面台には穴が沢山開いているんですが、照明の光が当たると譜面の裏から光が透過してしまい、見にくくなるんですね。この光の問題は秘密兵器「もどき」でクリアしました。

(ストリートライブ用に製作した「もどき」。単なる段ボールで作った「板」です。)
この「もどき」は吉野さんにも「これは便利ですね!助かります!」と好評でした。

リハの合間に、今後の参考のために進行スケジュールの裏にメモしたものです。

(譜面台は「穴なしがいい」と書いたメモ)

(キーボードをマウントしたままでも、身近に譜面を置ける譜面台の設計図(笑)。マイクスタンドと「もどき」を併用したらゆけるんじゃないかと。今度社長に意見具申してみようと思っています)

今回はとーるさんとPocopensというユニットで出演しました。
Pocopensとしては12月の日吉NAP以来のライブだったのですが、だいたいボーカルはとーるさんにお任せしていたんで、1曲をまるまる歌うのは始めてでした。献血直後のように顔が青白くなっていたココちゃんほどではなかったんですが、初参戦ということでガチガチに緊張しましたよ。僕は撮影班でもあったので、ギリギリまで自分の歌うことを考えずに撮影に専念し、緊張しないようにしましたがね。

んでもって本番。先生に教えられたことが全然できていないんで、反省しまくりでした。結局Cメロの盛り上がりの部分は、今までの無理やりな発声で歌ってしまったように思います。

でも、ほかの方は素敵でしたよ。素晴らしいライブだったと思います。
44曲が歌われたのですが、皆さんアコーステイックという趣旨にあわせていい選曲をしてくる。各所各所に見所があるから飽きない。レベルは僕のような「キリ」から「ピン」までまちまちだけど、何よりも歌う人たちの真剣な想いが伝わってくる、気持ちが伝わってくるっていうのは大事ですね。そんなライブでした。ライブイベントはいろいろ見に行きますが、僕はココのライブはとてもクオリティが高いと思っています。何よりも5時間という時間を全く感じないライブだったと思います。

普段はこういうイベントの主催としての立場にいるわけですが、実際出ると大違いです。
「次回(来年アコラ?)はリベンジしたいなぁ」と思う今日このごろでした。