そうきたかSpring Live 2015
長年こういうイベントを行っていると、ひとつの経験則を持たざるを得ない。
「ライブはトラブルが起きて当たり前」ということだ。
ライブ当日の朝、ミュージシャン事務所の社長さんからこんなメールが入った。
「送電線が倒れたため山手線全線不通、横須賀線も不通です。(ミュージシャンたちを)車で会場まで送ること検討中」
あわせてもう一本のメールが、ドラムの佐藤ステディ徹さんからも入っていた。
「西武線、人身事故のため遅れています」
「そうきたか」と思った。
社長と電話で連絡を取り合いながらネット情報をチェックする。
それぞれのミュージシャン大きな遅延はなさそうだという結論が出た。ミュージシャンの方々は京浜急行を利用するはずなので、JR横須賀線が運転休止しても影響はないはず。一番心配なのは西武線経由で来る徹さんだったけど、この人の強靭な生命力はありとあらゆる手を使ってでもやってくるに違いないという確信があった(本当にそうだった)。
こんな風に「目覚めの良い朝」からライブイベントの一日は始まるものだ。
結果的に10分押しでリハを開始できたのはラッキーだった。
バンド形式によるライブは今回でちょうど10年目、回数では30回目となる。
幸い今までのところ致命的なトラブルには遭遇したことはないけど、これは単に運が良かっただけだろう。
いいライブだった。
主催者としては毎回反省点はあるのだけど、それはあくまで裏方の話だ。ステージでは青空の飛行機雲のように美しい一本の線が伸びていた。うーん意味不明だな。ほら飛行機雲って水蒸気の細かい粒が集まってそう見えているじゃないですか。音楽を楽しもうという気持ちとか、自分の今の表現しようとする気持ちとか、笑いとか涙とか感動とか、あんな人生やこんな人生の交錯とか、イタリアメタルとか、80年代へのノスタルジアとか、ヘドバンとか、本当の価値観とか、受験生ですとか、お孫さんがいるとか、....ありとあらゆるモノがあることはあるのだけど、それが青空を凛として流れる飛行機雲のように見えたってわけです。
そうそう、僕も習っている立場だから、ピアノ弾き語りでくるりの「ばらの花」をプレイした。
この曲、もっともっと練習して煮詰めてゆきたいけど、今はこんなもんかな。
演奏後にビデオカメラを見て衝撃を受けた。
自分の曲だけ撮影し忘れていたのだ(※1)。
「そうきたか」。
(※1)ハードディスク記録形式のビデオカメラでハイビジョン動画を連続撮影すると2G(撮影時間換算で30分ぐらいか)ごとにファイルが分割されて記録される。ライブ撮影の場合、歌の途中でファイルが分割されると、どうしても編集時にコマ落ちが発生してしまう。それを避けるため20~30分撮影したらインターバルで撮影を停止⇒再撮影するようにしている。新たにファイルが作られるから、コマ落ちが避けられるというわけ。自分の出演直前がちょうどいい区切り時間だったので、撮影を停止、再び撮影ボタンを押したつもりだった。ところが撮影されていなかったというわけだ。
ライブ当日に自分の譜面を忘れそうになったり、撮影をしくじったりと、管理人は自分のこととなるとてんでダメなのである。
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