10番街の殺人
【10番街の殺人(Slaughter On 10th Avenue) The Ventures (1964)】
僕が高校生の時、愛用していたレコードプレイヤーがぶっ壊れ、電器技術者だった友人のお父さんに修理してもらったことがある。無料で修理してくださったにもかかわらず「聞かないからあげるよ」と、ヴェンチャーズ関係のシングルを何枚も頂いた。これはその中の一枚だった。東芝音楽工業製(LR-1185)で、当時の値段は370円。
この物凄い音圧は1960年代版ヘヴィ・メタルだと思う。
ハード・ロック好きが多かった高校生バンドで、この曲をやろうと提案したら、みんな気に入ってくれて演奏したことがある。オルガンのパートを必死にコピーした。後にも先にもステージで演奏した唯一のベンチャーズ曲だった。
こんなおどろおどろしいタイトルにもかかわらず、実にポップな曲なのが永年の謎だったけど、この曲が1936(昭和11)年のブロードウェイ・ミュージカル「On Your Toes」の挿入歌のジャズ・バレエ曲だと知ったのは、ずっと後のことだった。あるタップダンサーがダンス・ホールの踊り子と恋におちる。彼女はやがて嫉妬深いボーイフレンドに射殺される。タップダンサーはその仕返しにボーイフレンドを射殺する、とまあそんな話らしい。このブロードウェイ・ミュージカルはその後もリバイバル上演されており、近年もニューヨーク・シティ・バレエが上演しているようだ。
ストーリーの内容からいって、この「10番街」はニュー・ヨークの"10th Avenue"を意味するのだろう。行ったことがないからわからないけど10th Avenueってそんなおっかないところなんだろうか?どなたかご教示下さい。
作曲はリチャード・ロジャース。一番有名なところでは「サウンド・オブ・ミュージック」のスコアを書いた人だ。わかりやすく言えば「ドレミの歌」と「10番街の殺人」は同じ作曲家だった、というわけ。
この「On Your Toes」版オリジナル「10番街の殺人」を聞いてみたいと思っていたら、Youtubeにあった。
(2:35ぐらいから、あのメロディーラインが聞き取れます)
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