交通安全教育映画

管理人のたわごと

観たい時に簡単に観れないどころか、その映画を観るチャンスは数年に一回。
しかも観ようと思っても観れるものではなく、あえて観ようとするならば、その代償は高い....
そして、その映画の上映館は極めて限られている.....
そんな映画のジャンルがある。

そのジャンルは「交通安全教育映画」という。
そう、免許の更新時に観させられるアノ映画だ。ここら辺に居住している人ならば、二俣川の運転免許試験場内講習室で鑑賞可能な作品だ。

この映画を観ることのできる資格というのはとても複雑で、とても一言では説明できない。前回更新時から今回更新時までの間に何らかの違反があると大抵の人は観させられると思っていいだろう。

僕はこの映画が好きだ。
いや「好き」と言うよりは、開き直りに近いだろう。
僕の場合だが、なぜか更新時期の直前に軽微な違反でお世話になってしまうというパターンを繰り返しており、せっかく地元の警察署で更新できるチャンスをいつも失っている。

そこで出てくる「ああ、これでまた二俣川行きだよ」というため息を、「またあの映画を観れるぞ」と開き直ることが、僕の代償行為なのだ。

さて、先日免許更新に行ってきたのだが、今回鑑賞した映画はこれだった。

「飲酒運転の報い 破滅への道」
平成16年作品(32分)
製作:東映教育映像
主演:里見 浩太朗(ルポライター)
原田隆二(加害者)
2005年優秀映像教材選奨優秀作品賞受賞
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あらすじ:交通ジャーナリストの主人公(里見)の視点で語られたある男の物語。男(原田)は飲酒運転により幼い命を奪ってしまった。それが原因で家庭は急激に崩壊してゆく。マイホームは賠償の返済のため売却され、息子はグレてしまい、最後にはその妻が電車に飛び込んで自殺してしまう。「酒を飲んだら運転しない」という、わずかの勇気さえあればこのようなことにはならなかった。とラストシーンで里見演じる主人公が感慨深げに語る。

感想:★★★★☆
あまりにも悲惨な内容に思わず安全運転を心がけずにはいられない作品。観るものの感情を切り刻んで改心させてゆく点においては、いかなる映画にも適わない鋭さがある。犯人役の原田がいい演技をしていた。とりわけグレた息子が部屋中に破り散らかした幸せな頃の家族の写真が物悲しかった。ただ一方で第三者である里見の視点で語られることが多いため、加害者である原田への感情移入が難しかった。

ちなみに4年前に二俣川で観た映画はこれだった。

「悲しみは消えない~飲酒運転の代償~」
平成14年作品(27分)
製作:不二映画株式会社 埼玉県交通教育協会(製作協力)
主演:永島敏行(加害者) 朝加真由美(加害者の妻)
主題歌 さだまさし「償い」)
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あらすじ:飲酒運転によって人を死なせてしまった男(永島)の家庭崩壊劇。主題歌がさだまさしの「償い」という衝撃的な作品だった。

感想:★★★★★
あまりにも悲惨な内容に思わず安全運転を心がけずにはいられない作品。観るものの感情を切り刻んで改心させてゆく点においては、いかなる映画にも適わない鋭さがある。そうした中でも(そう何本も観たわけではないが)、このジャンルでの傑作であることは間違いない。さだまさしの主題歌も強烈だったが、大変衝撃的な作品だった。「飲酒運転の報い」に比べると、被害者と加害者両方の悲劇をきちんと描ききっており、主人公の職場解雇から始まる家庭の崩壊劇もよりリアリティのある作りだった。「飲酒運転の報い」との対比になってしまうが、こちらの方が身にしみる作品である。

さて、ここでいつもなら「しめ」の言葉が必要なのだが、「しめ」も何もない。僕自身が昨年信号無視の車に衝突され、重症を負っているから言うけど....

年末です。とにかく飲酒運転だけは絶対やめましょう。

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