富岡製糸場

ぶうらぶら

本当に久しぶりに家族で遠出した。行き着いたのはここ。

(群馬県富岡市富岡製糸場)
小学校の歴史の授業でも必ず習うこの工場。明治時代に作られた官営(国立)の製糸工場だ。蚕の繭から生糸を作り出す工場だ。明治5年当時の建物が現存している。

近年一般公開されるようになったのだけど、何しろ群馬県の富岡って所は横浜からだと日帰りで行くには遠すぎるし、旅行に行くには近すぎる。
そんな理由からかいつも素通りするだけだった。今回ようやく一日がかりで行ってみた。

思った以上にデカい建物群。このレンガ造りの倉庫などは長さが100m以上もある。
よくもまあ140年も崩れずに残ったものである。

ただ実際に内部に入れるのは極めて一部だけ。

今この製糸場は世界遺産登録に向けて活発に運動しているようだから、そうした意味からも保存措置がとられているようだ。

さて、僕が小学校3年生の時にクラスでカイコを育てたことがある。
桑の葉っぱを近くの農家で分けてもらい、それをカイコに与えた。
カイコは貪欲にそれを食べ続け、脱皮を繰り返した。やがて親指の頭大の繭を作り出し、その中でサナギとなった。
そして羽化してカイコ蛾となり、交尾をし、産卵を終えるとたちまち死に絶えた。
後には空っぽの繭が残った。
子供心に生命は神秘的でドラマチックなものだと思ったものだ。

そんな蚕の繭から生糸を取るっているのは知っていた。
てっきりそれは、羽化した後の空っぽの繭を使うのだと思っていた。

ところが今回の富岡行きで恐るべき事実を知ってしまった。
生糸というものは、サナギが入ったままの繭を熱湯につけて取り出すのだという。
当然中のサナギは即死だ。
通りで絹モノは高いわけだ。

帰りは年始のUターンラッシュで関越道は26kmの渋滞。
渋滞を避けて本庄児玉ICから東松山ICまでは国道254号を使う。
高速乗るよりぜんぜんマシだった。

ぶうらぶら