娘が見た奈良・京都

管理人のたわごと

夜遅く帰宅したら、床に旅行のリュックが転がっていた。
長女が京都と奈良への修学旅行から帰ってきたのだ。いろいろ話を聞こうと思ったけど、すでに寝てしまったようだ。

あの子はそもそも京都生まれで、国宝第一号の弥勒菩薩がある太秦広隆寺の境内でよく遊んでいた。それだけじゃない。GWに京都へ行ったばかり。
だけど、友達とプランを練って「観光する」というのは、全く意味が違う。どんな風に奈良や京都を見てきたのかは、古都マニアとしても気になるところだ。

だったら持たせたカメラに聞いてみたらいい。彼女が撮影した写真を見てみた。面白いのでUPしてみる。

【猫】

なんだい、一枚目は我が家に居候する獰猛野良猫のクーちゃんじゃないか。
ははぁ、数日別れるのが辛くて、撮影していったんだな。

どこかで見たことのある面構えだと思ったら、奈良新薬師寺の伐折羅大将(ばさらたいしょう)に似ているんだ。と感じる時点で、すでに僕の心も奈良・京都。

【せんとくん】

ああ、もうありがち。この後、友達とせんとくんとのツーショット写真が続いている。「うあぁ、きしょかわいい」とか言いながら盛り上がったに違いない。

【鹿に注意の看板】

「奈良公園のシカの多くは人に慣れていますが、あくまで野生動物です」といった内容が四ヶ国語で書かれている。
おおかたイラストがかわいいと思ったのだろう。

【飛火野】

猿沢池の付近から飛火野を見た風景かな?ここは景色がいいから、絵になるよね。

【木】

いい写真。大人はなかなかこうは撮らないかも。

【「世界人類が平和でありますように」のポール】

はいはい。確かに他に何も書いてない割にはあっちこっちで見かけるから、子供にとっちゃミステリアスかも。

【新薬師寺】

きっと中腰になって撮影したんだと思う。僕だと真正面に構えて撮影しちゃうけど、それって保守的な撮り方なんだなと勉強になる一枚。

【東大寺門前の鹿】

3歳の頃にここに連れてきて以来、何度来たかわからない。何枚鹿せんべいを買い与えたかわからない。もし「鹿せんべいを鹿に噛まれずにちょっとずつあげる検定」というのがあったら、アヤツは間違いなく合格すると思う。鹿の写真多数。

【大仏さん】

鹿に比べると大仏の画像はこれだけ。あとは友達が「柱くぐり」している写真ばかりだった。
3歳の時のここでの会話を思い出す。
「お父ちゃん、手袋こうて」
「なんで?」
「だって手がかちゃかちゃやし....」
そう言って彼女が指差したのは殿内のお土産売場にあった鹿の手袋人形だった。

【金閣】

ここから京都のようだ。やっぱり金閣っていうのはインパクト大だから、たくさん撮影している。

そうなんだよ。内部が気になっちゃうんだよね。ズームで撮影している。この大きさにしちゃうとわかりにくいけど、かすかに足利義満像が写っていた。

いいね。僕はこういう風には撮れないなぁ。

【銀閣】

金閣の画像の次がいきなりブッ飛んで銀閣。この二つは距離が離れているからね。
「銀じゃないじゃん!」という子供たちの叫びが聞こえそうな一枚。

「向月台」。これは撮影するよな。オヤジも撮影した。

「書院造です」と言いたげな一枚。

【清水寺】

銀閣の一連の画像からブッ飛んで、2時間後には清水寺にいる。住んでた人間からすると実にダイナミックな回り方だけど、これぞ「ザ・観光」なり。
京都生まれの僕のカミさん....つまり彼女の母親だけど、ずっと昔に清水寺へデートしに行ったら「生まれて初めて来たかもしれない」と恐ろしいことを言っていた。

【伏見稲荷】

どんだけ一日で欲張りにまわっとんじゃい!とツッコミを入れたくなった一枚。
朝からがんばってまわれば、これだけ行けるんだと驚いた一枚でもある。
でも修学旅行で伏見稲荷っていうのは渋すぎる。きっと鳥居のトンネルが歩きたかったんだろうな。
彼女が知らない事実を言うならば、ここは彼女のおばあちゃんとおじいちゃんが結婚式を挙げた場所だということ。
そして親父が一度も行ったことがない場所だということだ。

【大原のどこか】

京都から戻る最終日(昨日)はあんまり撮影していないようだけど、これは大原のどこかで撮影した一枚と思われる。
はてどこなんだろう?明日でもお寺の名前を尋ねてみることにしよう。

友達と計画を練って、限られた時間の中で一生懸命に回る京都。
こうやって彼女の撮影したものを見てみると、家族でいつも行く京都とは全く違う京都を見てきたことがよくわかった。
彼女の中では今まで以上に京都が魅力的に見えているんだろうな、と感じた。
今度京都に戻る時は、自由行動で一人で回りたがるかもしれない。
生まれ故郷なんだから、好きにさせてやろうと思った。

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