FileZillaに乗り換えた

何年も同じフリーソフトを使用していると、それが当たり前のようになってしまう。
実はそれを上回るソフトが生まれていることに気付きにくい。
ヘヴィーに使っているようなソフトになればなるほど、そういう傾向がある。

今まで10年以上、FTPクライアントソフトとして「FFFTP」を利用してきた。
FTPクライアントソフトとは、ローカルで作成したファイルをWEBサーバー上にアップロード(あるいはダウンロード)するもので、Sotaさんという方が開発された有名なフリーソフトだ。
haru先生が10年前に仕事でこれを使っていたというぐらいだから、おそらく日本中でこれを使っていたのだろう。
使い慣れているとか、慣れ親しんでいるというのもあるけど、これ以上のソフトはないと思っていた。

ところがこの1~2年ほど、急に転送中にエラーが頻発するようになった。
むろんこれはFFFTPの責任ではなくて、どうもサーバー側がセキュリティの仕様を変えたことが理由のようだけど、ちょっとした量のファイルを転送をかけると必ず途中で転送エラーとなり、ヘタすると最初から転送やりなおし。いつの間にか大変ストレスのたまるものとなってしまった。

そんなわけでついにたまりかねてGoogle先生に「FFFTP 転送エラー」とか「FFFTPに代わるフリーソフト」などでお伺いを立てたところ、あっさりFileZillaというものを見つけた。Google先生はいつでも万能だ(いや、これも時代によって変わるのかも)。
Sabakura Blogさんの記事「FFFTPからの乗り換えにおすすめのFTPクライアント
「FileZilla」の導入と設定
」によればFFFTPは「2011年8月31日を持って、日本でもっとも有名なFTPクライアント「FFFTP」の開発終了が宣言されました。」とのことで、どうも代替わりの節目がずっと前から来ていたようだ。これに代わる高機能&高速転送が可能なのが「FileZilla」なのだそうだ。

そして、ちゃんと有志による日本語のプロジェクトサイトもあった。
みれば2009年の2月にプロジェクトが立ち上がっているようだから、3年間もそれを知らずにいたわけだ。ううむ、今までの転送エラーによる時間のロスはなんだったんだろう?
(転送が中断すると、ローカル側とサーバー側のファイルを見比べて、転送失敗した前後から転送を再開する、という地味ぃ~なことをしていた)

というわけでインストール!(どうでもいいけど「インストール!」という言葉には「スペシウム光線!」的な爽快感がある。
設定に関しては、書かれているWEBソースによってまちまちだけど、FFFTPに慣れている人なら何とかなるだろう。
僕の場合は「さくらインターネット」をレンタルサーバーにしているので、こんな感じ。これ以外の設定はさわっていない(と思う)。

1、ファイルメニュー→サイトマネージャー画面へ行き、「新しいサイト」ボタンを押して設定開始。まずは右メニュー「一般」タブ。
2、ホスト名:さくらから頂いた初期設定のメールにあるやつ。
3、Protocol:FileZillaの最大のウリは、転送時にファイルの暗号化を行う「FTPS」転送がが可能な点。だから転送設定を「SFTP」を選択。
4、ログオンの種類:めんどうなので「通常」を選択
5:ユーザー、パスワード:ユーザー名は通常「さくらインターネット」のコントロールパネルにログインした画面で一番左上の「お客様情報」の欄にある。
(コンパネのログインIDとは異なる)
6:続いて「詳細」タブ(下画像)の設定

7:標準のローカルディレクトリ:自分のPC(ローカル)側のWEBサイトデータを格納しているフォルダを指定。
8:標準のリモートディレクトリ:サーバー側のディレクトリ(僕は面倒なのでFFFTPのサーバー側アドレスをコピペ)。
9:同期ブラウズの有効化のチェックボックスをオン(これは便利!)

と...いうわけで「接続」ボタンを押したら、おおつながったつながった。

早速だけど、サーバー側にある一番容量の大きなフォルダをローカル側へと転送をかけてみる。
右(サーバー)から左(ローカル)へとドラッグする操作はFFFTPと一緒
みるとサーバー側のフォルダをひとつひとつを開いて中のファイル名やファイル数を計測している(下層フォルダがある場合)。
そしたら「無言の行」に入ってしまった。

FFFTPの場合だと、ファイルの転送状況が一目でわかるポップアップ画面が立ち上がるのだけど、これは何も言ってこない。
「あれれ、転送できてないのか?」と一瞬ビビる。
上の方のアイコンをよおく見ると、左から5番目に「転送キューの表示」というボタンが見える。
よおしこれだと押してみると、画面が三分割になり楽しい楽しい転送状態を表示する画面があらわれた(上画像の状態)。
おお転送速度も無茶苦茶早いじゃん。なんだか楽しい。

いま、このBlogを書きながら1~2時間かけて2万8000個のファイルを転送したけど、転送エラーの中断はなかった。
(後で気づいたけど「設定画面」で一度にダウンロード・アップロードできるファイル数の上限を増やせる)
今までの苦労を考えると、鬼のように楽になった。

見るとこのキュー画面(転送状態を表示する画面)にはタブが3つあって、
ファイル転送が失敗した場合には「転送失敗」というタブに転送エラーファイルが表示される。この転送ログをとるというシステムも助かる。
そこに転送失敗したファイルがひとつだけ(数万ファイルも転送してひとつなら優秀!)を右クリックしたら色々メニューが出てきたので、
その中から「reset and requeue all」というメニューが出てきたのでセレクトしたらササッと転送をしてくれた。
うわぁ、こりゃ便利じゃん。

と、いうわけで根が貧乏性のせいかフリーソフトに対しては「タダなんだから多少のことは我慢しなきゃ」と思いつつ使っているようなところがある。
不満があっても「まあ仕方がない」で済ましているところがある。もちろん前に書いたように「慣れ」というのもある。
だけど日進月歩でPCの速度が進化している中で、ソフトの開発技術だってガンガン進歩しているわけだから、自分のPCに入っている大量のフリーソフトも時々見直さなきゃ、だ。