ヌッキー&James at 日の出町Little Wing
今週はライブ漬けだ。
考えてみれば先週の土曜日もライブ(しかも自分にとっては初めてのStreet)だった。
僕にはライブに行く上で、独自の楽しみというものがある。これはCDで音楽を聴くという行為でも一緒なわけだけど、表現者が色々な技を繰り出して来るのに対して「そうきたか」と感じること。感じることが楽しみだ。
それは選曲だったり、アレンジだったり、些細ながら印象に残るプレイだったり、歌い方だったりと枚挙に暇がない。そういうのを発見しては「そうきたか」とひとり喜び、得心している。
ひとり喜び、ひとり得心することだから、誰に伝えてもわからないだろうから、ライブレポでは書かない。
そんな様々な「そうきたか」が何ひとつ感じられなくなったとき、自分はオシマイだと思っている。いい意味で予想を裏切るようなミュージシャンや、既視感(いやこの場合"既聴間"が正しいのか)のないCDが好きなのは、そのせいだと思う。
土曜日は日の出町Little Wingでヌッキー&Jamesのワンマンへ行ってきた。
折からの小雨と、6月前とは思えぬ寒さに心配したが、Little Wingは熱気を感じるほど満員だった(笑)。
記憶に基づく演奏曲(順不同)は以下のとおり。
1部&4部&アンコール:ヌッキー&James
「Two of Us」
「Here Comes The Sun」
「Another Girl」
「Good Day Sunshine」
「Nowhere Man」
「You Really Got A Hold On Me」
「In My Life」」
「We Can Work It Out」
「巡恋歌」 by Nブチ
「Hard Day’s Night」
「This Boy」
「If I Feel」
「I’m Looking Through You」
「And I Love Her」
「Junk」
「When I’m Sixty Four」
ほか
2部:Jamesソロ
「Blackbird」
「Another Day」
「Mother Nature’s Sun」
「I Will」
「My Love」
「No More Lonely Night」
「Twenty Flight Rock」
ほか
3部:ヌッキーソロ
「Woman」
「OH! Yoko」
「顔」 by Nブチ
「雨の嵐山」 by Nブチ
ほか
ヌッキー氏、てっきりNブチをゆくのかと思いきや、怒涛のJohnとBeatlesの嵐。しかもJamesさんとのセットでもThe Losebeat時代にプレイしなかったBeatles曲だらけ。当時キーボードを弾ける人間がいないという理由でプレイしなかった「We Can Work It Out」「In My Life」なんて、逆にツィンアコースティックによる演奏が新鮮だった。「In My Life」のキーボードソロはJamesさんのギターがナイス。
それじゃあ今回はBeatlesでゆくのかと思いきや、ヌッキー氏はいきなりNブチの「雨の嵐山(幻のデビュー"演歌"シングル)」という超カルト曲を投げてきた。Nブチですら「忘れたがっている」この曲をあえてプレイするナガブチファンは日本でも稀なんじゃないかと思った。あとは「I’m Looking Through You)」のドブロギターみたいに不思議な響きをした強力なリフプレイ。Paulつながりで「Twenty Flight Rock」までプレイしてしまったJamesさんのPaulそっくりに高音で伸びるボーカルも印象に残った。
ツインアコースティックでBeatlesをプレイするって難しいと思うけど、余計な部分を省きながら大切なものを見事に抽出しており、とてもいいサウンドになっていた。これで次回は「Beatlesだらけだ」と思って行くと、今度はNブチだらけだったりして、そのあたりの予想が全くつかない。
ヌッキー&Jamesはそんな風にして「今」をプレイしていた。何だか得した気分になった。
それにしても......そうきたか。
ディスカッション
コメント一覧
雨の中、ご来場ありがとうございました!!
そして、いつもながらの素晴らしいライブレポもありがとうございます。
今回はBEATLESをたくさんやらせていただきました!
バンドでは中々再現が難しい曲も、アコ二人であれば逆にアリアリでOKかなと!
Jamesも自分のバンドではやってない曲がたくさんありました!!
そして長渕の幻のデビュー曲「雨の嵐山」・・・
今の長渕からは想像もつかないメロディ・・・
是非長渕当人の前でもやってみたい(笑)
spiductionさんも忙しい日々が続くと思います。
身体に気をつけてくださいね!!
>リュウちゃん
お疲れ様でした。
Losebeat時代の完璧コピー...あれはあれでいいのですが、そうではではないところから生まれるスリリングさみたいなものを感じました。
「どうやってプレイするのだろう?」「そうきたか」ですね。
「雨の嵐山」、まずは「Rock On」でやって下さいませ。