この一か月のライブまとめ

ライブレポ

「今年はライブレポを書かないで"観る"立場に徹する」宣言をしたわけだけど、さすがは芸術の季節だ、8本のライブへ行ったのに何も書かないのはもったいないと思った。
だからサクサクっと書いてみる。以下スクールの生徒さん(1件はティーチャー)の「さくさくライブレポ」。

【10/2 栞 at 池袋鈴ん小屋】

ガコちゃん、のりちゃん、そして大勝軒のつけ麺とともに参戦。土足厳禁のハコというのも珍しいけど、音響がとてもしっかりしていてクオリティの高いハコだった。そんな中で「栞」のお二人は、Shinya Miyagawaさんというツワモノ・ミュージシャンとの対バン。Shinyaさんとは昨年12月の阿佐ヶ谷Oil Cityのライブ以来の共演だが、今回はセッションもあるライブだった。
「流星」栞

「The Beginning」Shinya Miyagawa & 栞

gt & Vo:Shinya Miyagawa ・Piano : しぃ(栞)・gt (Bottle Neck) : くりっち(栞)・カホン:
「楽しませる」から「魅せる」へ。サウンド、表現、エンタテイメント性、この一年で二人がとても前進したことを感じた。

【10/7 後藤隆宣君 演劇「ダダダダーン」】

ニートの女主人公が突然迷い込んだ異世界は妖怪たちが跋扈する世界だった。吸血鬼・フランケンシュタイン、狼男、猫娘、呪いの人形…..彼女はそこでメイドとして働かされる。しかしその世界は社会に行き場を失ってしまい、関わりさえ断ち切ろうとした主人公の心の奥底だった。「オズの魔法使い」の「There is no place like home!」という普遍のテーマを現代的電脳的にアレンジした作品。ごっちゃんの役どころは吸血鬼。主人公が「ヒロイン」だとすれば「ヒーロー」というおいしい役柄だった。
個人的には「猫娘」の「にゃあ」しかセリフがないにもかかわらず、劇中延々と猫のしぐさをし続ける演技がツボだった。

【10/16 Emiさん with 坂本ゼクステッド】

気温29度を記録した日曜日、川崎のストリートで大々的に行われた音楽イベントへの出演。EmiさんはSheryl Crowの「Everyday Is A Winding Road」とCarole Kingの「I Feel The Earth Move」を歌った。バンドの演奏もクオリティ高いし、Emiさんカッコ良かったぜい!。
問題は僕の撮影。iPhoneのカバー内に「緊急時用」に隠しておいた5000円札がズレて、若干カメラレンズを隠してしまった。だからこの日の写真は全体的に「直近の何か」が映り込んでボヤけてしまっている。帰りにカカ王さんとベトナム料理。

【10/23 モンキー☆パンツ at 金井幼稚園】

今度はEmiさんは「観る側」。金井幼稚園でのライブ。すごいぞモンキー☆パンツ。アカペラコーラスのグループなんだけど、ただの奥様アカペラ・グループじゃない。コーラスワークはしっかりしている。メンバー全員が質の高いソロ・ボーカルをとれる。MCが全員面白い。お客さんを楽しませる姿勢に徹することができる。でもこれは一朝一夕じゃなくて、昨年と比較して鮮やかに成長しているのだから、びっくりした。すごいついでに言えば金井幼稚園のPAもすごいぞ。

【10/23 monologue at 横浜BBStreet】

同じ日の夜は「膿坊主」改め"monologue"の初ライブ。最初は「藍坊主」のカバーバンドだったのだけど、いつの間にかオリジナル曲だけでステージがこなせるようになったため、改名。ストレートなサウンドで熱気のこもるステージを見せてくれた。ホームグラウンドだけにお客さんも多かった。「貴重な」キーボードのいる5ピースなので、もっとキーボードを活用すれば、よりサウンドや音楽性の幅が広がるんじゃないかと同じ鍵盤屋として思った。ノリちゃんと日高屋のチャーハンを食べて帰る。

【10/24 KAKEL at 横浜7th Avenue】

翌日も関内。KAKELのソロライブ。バンドに比べると、KAKEL固有の音楽性が明確に浮き上がっているので、これはアリだと思う。新曲「SUNNY DAY」はとてもアリ。100デシベルのボーカルが明確に聞き取れないBBのPAには不満。Mさん、Wさん、MちゃんたちはKAKEL氏とライブ後に「じゃけん」へ広島風お好み焼きを食べに行った。僕は明日のライブにそなえてパス。残念。

【10/25 なんとかかんとか at ないしょ】

今や雑誌にも紹介されまくっている「なんとかかんとか」。全国ツアーの中で久しぶりに市内某所での「凱旋ツアー」。いつも熱狂的に踊る女の子たちを茫然と見るしかないオジサンなのだが、彼らのファンとの一体感のあるライブを見ていると、幸せな気分になる。ただし同行してくれたKOKOちゃんはドギモを抜いていた。「某」の最新シングルはスマッシュ・ヒットになりそうな曲だし、ついにカラオケでも配信されるようになった。ミューポとしては3組目のカラオケ配信されている生徒さんとなった。んー大したもんだ。

【11/2 喉 at 無力無善寺】

自分の音楽に悩んだら、誰もが「表現の原点」を見つめなおす必要がある。悩めるすべての表現者はここに来るといい。そういう音楽のお寺が高円寺のガード下にある。名付けて無力無善寺。喉曰く「ここでのライブは6年ぶりですよ」には驚いた。もうそんなに時間がたったのか。今回「無力無善寺むけ」に構成されたステージには彼の6年間の変化を感じた。一見直球のように見えて、かなり綿密な変化球も忘れなかった彼のステージは最近ではベストの出来だったと思う。6年前が「言うだけ言っておしまい」だった喉だとすれば、今回は「語りかけ、人の懐に何かを入れて去ってゆく」ステージになっていたと思う。ギターテクも映えていたし、サウンドはキッチリまとまっていたし、ボーカルは圧倒的だった。そして作りこんだMCも見事だった。

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