9/10-9/11 セプテンバーコンサート

2001年9月11日に発生した全米同時多発テロをきっかけとして、「平和」への思いを音楽に託して送ろうというセプテンバーコンサートは始まった。

そして、あの事件から今年で10年という節目を迎えた。

今年は9月10日、11日の二日間にわたって戸塚駅東口のペディストランデッキで行われた2日間のイベント(戸塚フリーステージ実行委員会さん主催)に、ミューズポートの生徒さんが多数出演させて頂いた。

そもそも2006年(第二回)にUSボーカル教室戸塚校の吉田オーナーからお誘いを受けて見学しに行ったのがきっかけだった。翌2007年にはミューポの生徒さんが6名参加したのを皮切りに、ずっと参加させて頂いている。ミューポ組で常連なのが、ゆっちぃ(5回)、さぉ☆こじ(4回)、そしてゲスト出演のまつざき幸介(4回)さんだと思う。
「アウェイ感がたまらない(ゆっちぃ)」、「野外で歌いたかったんですよ(まつざきさん)」というのが感想。

昨年はちょうどEmiさんの結婚式、一昨年は雨のため地下でのステージとなったため、この青空ステージに立ち会うのは2年ぶりのこととなった。

【9月10日(土)】
この日はカラオケステージ。2009年をのぞけばいつも晴天に恵まれているカラオケステージだけど、今年もまた最高気温32度という「恵まれすぎた」天候の下でのステージとなった。
参ったことに一眼レフのカメラはもってきたものの、バッテリーを入れるのを忘れてきた。
どうも僕にはミューポ主催以外のイベントだとダメダメになってしまう傾向がある、過去にも三脚忘れたり(東京音力)、撮影し忘れたり(C’dars)という常習犯で、どうも気が抜けてしまうようだ。
ビデオカメラ内臓のデジカメ(倍率はいい)を代用として撮影し、ゆっつーカメラを途中からお借りして撮影を続けた。

この間に16時30分ごろ、サプライズで挨拶に立ったのが全国57ヶ所で行われるセプテンバー・コンサートの代表をつとめる庄野真代さん。

2002年に庄野さんのアメリカの友人が始めたコンサートをきっかけに、全世界に音楽の輪が広がっていった。2004年には庄野さん自身がN.Y.でステージに立ち、2005年には彼女の尽力によって第一回セプテンバー・コンサートが国内39ヶ所で行われた。
短い間ではあったけど、このイベントの趣旨などについてお話された。

「驚いたな、庄野真代さんだよ」とカズ君に言うと。「どなたなんですか?」とバッサリ返り討ちにあった。
そうか「飛んでイスタンブール」を知っている世代というのは、もう40歳以上だろうな。

そしてお次はゲストのまつざき幸介さん

「一夜花」「君すむ街」を熱唱。確か前回は茅ヶ崎のイベントに出演中に間を抜けて駆けつけて下さった。今日はどうなんだろう....「実はこれから千葉なんですよ」。相変わらず精力的に活動されているなぁ。

このあたりから、太陽もビルの向こうに沈み、ようやく凌ぎやすくなってきた。

僕はといえば、戸塚さんと僕のビデオカメラを2台同時に操作している。別に後で編集するわけではないのだけど、1台で引きの絵を撮影し、もう1台で寄りの絵を撮影しようとするのは、職業病かもしれない。来年からは責任をもって1台でずっと撮影のお手伝いをした方がいいかもしれない。

あたりは薄暗くなってきた。フラッシュを使わないズーム撮影だと、俄然ビデオカメラに内臓されたデジカメの性能が発揮できる。

この日、青空に向かって歌い上げた総勢40名以上の最後を飾ったのが、
吉田オーナーのアケペラグループ"マミィ"

夜のとばりが降りてくる中で、流れる美しいアカペラのハーモーニーはとても幻想的だった。
そして今年はお嬢さんの楽々ちゃんのかわいらしいリードボーカルも聞くことができた。

この日、出演しないのもかかわらず、準備段階から手伝ってくれた生徒さんがいる。ムーディーだ。
会場の設営から撤去まで手伝ってくれた。感謝感激だ。
帰りにムーディーおすすめの味奈登庵港南台店でおそばをご馳走する。

【9月11日(日)】
もともと暑さは大の苦手だ。
昨日もステージ終了した頃から味奈登庵でそばを食べる頃には熱中症と思われる頭痛に襲われていた(もともと肥満と睡眠不足は熱中症にかかりやすい要因)。家に帰ると水風呂に飛び込み、そのまま一時間ぐらい眠り続けた。体が冷え切ったところで、風呂を沸かして温まる。そうしたら俄然調子が元に戻った。自分でも呆れるぐらい単純な体である。翌日行くかどうかは、翌日の体調に相談するということで、ひたすら眠った。

んでもって復活!

パナマ帽にタオルを被って熱中症対策。ところが眼鏡を忘れていった。見にきてくれたWさんとみゆきちゃんに「カールおじさんみたい」と言われる。
この日はパフォーマンス・ステージ。ミューポは間に立っていないのだけど、偶然にもKAKEL氏と栞のお二人が出演する。

トップバッターはKAKEL。

2曲だけのステージだったけど、力のこもった熱いステージをみせてくれた。

この日は炎天下にいることを避け、喫茶店でKAKEL氏たちと涼む。

続いて16時40分から栞さんのステージ。僕が来れたのをお二人が喜んでくれたのが嬉しかった。
「ビデオは(いつものように)撮ってるの?」と尋ねると、
「ビデオは大丈夫ですから、カメラお願いできますか」と言われた。

実は、これ言われるのが今の自分にとっては楽しみだったりする。
最近は新たに投入した一眼レフ「NIKON D5100」のおかげで、俄然カメラの撮影にハマりだしているからだ。

まだ露出だの絞りだのぜんぜんわからないので、ひたすら逆光を気にしながら撮影するしかないのだけど、こういう広い会場で「自由に撮影して下さい」状態なのはたまらないのだ。

夕日がオレンジ色に輝く中で、栞の歌声はさわやかな涼風となって、戸塚の街を流れていった。
「翼を下さい」での観客との一体感、さすがは歴戦の勇士だ。


栞のステージだけでも百枚ぐらい撮影したんじゃないかと思う。
いっぽう、この日も観に来てくれたムーディーが、今度は熱中症の症状で「頭が痛い」と言っていた。

こんな風にして「熱い」2日間が終わった。

こんなことを思った。
こうやって走り回ったり、参加者の音楽を楽しんだりしている時に、全米テロの被害に遭われた方への気持ちに考え及ぶことはなかった。今回は奇しくも東日本大震災から半年という日だったけど、被災地を思いを馳せる余裕もなかった。ただ走り回り、ただ音楽を楽しんだ。
つまりは、これが「平和」とか「平穏」とかいう状態なんじゃないだろうか?
見えない敵からの襲撃に怯える日々、明日の人生すら見えない日々、余震に怯え、停電に怯える日々、そういうものから逃れ出て、純粋の音楽を楽しんだり、撮影にハマったりできる瞬間、我々は少なくとも平和で平穏な状態にいるのだろう。

最後に謝辞。
炎天下、現場で司会からPAまですべてをこなされていたUSボーカル教室戸塚校の吉田オーナーご夫妻には感謝の念にたえません。
本当にありがとうございました< (_ _)>