阿賀野川流域

ぶうらぶら

まあ、こんな感じでぐうたらと正月を新潟で過ごし、
リターンラッシュを避けて2日に横浜に戻ることにした。

ゆきは関越道で来たのだが、磐越道沿いに国道49号線で帰ることにする。

僕はこの道を走るのが好きだ。
というのも次々と展開してゆく阿賀野川沿いの雪景色が格別だからだ。

阿賀野川は山あいを流れる川なのだが、風景の変化が美しい。左右に険峻な岩肌を落としこませるかと思えば、突然数百メートルの幅でゆるやかに流れたりする。そうした変化が雪におおわれた光景は、ひと言では言い表せない美しさがある。しかもこの道には磐越自動車道が並走しているので、疲れたら即座に乗ることができる。
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美しい風景とはうらはらに、この川には汚れた歴史もある。
かつて、この川沿いの鹿瀬(現阿賀町)というところに昭和電工の工場があった。
アセトアルデヒドを製造する工場だったのだが、製造過程で有機水銀を廃液により垂れ流していた。
たまらなかったのは、下流で採れた魚介類を食した人たちだ。新潟水俣病とも阿賀野川有機水銀中毒ともいわれる日本4大公害病のひとつがこの川で発生した。

今ではすっかり過去の歴史となってしまったし、
昭和電工の工場があった付近は流域でも最も紅葉の美しい場所となっている。
風景の美しさからそうした過去の悲劇を想像するすべもない。

んでもって途中で立ち寄ったのがこの三川温泉。
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この建物を見ただけでピンとくる人は相当のニュース通。

5年前に柏崎で長期監禁されていた女性が発見されたとき、新潟県警本部の方々が関東管区の局長と「図書券で」賭けマージャンをしていたといういわくつきの温泉だ。大々的に「新潟県警の不祥事」ととり沙汰されたその温泉は、国道から深い山間に入ったトコロにある。実に庶民的な温泉で、接待もこの程度なら決して贅沢とは言えないのだが、とにかくタイミング悪すぎた。お陰で全員辞職したんじゃなかったっけな。

別にそれだから行ったわけではないが、相変わらずネタ好きな僕ではある。

ここでホンモノの露天風呂での雪見を堪能したのち、会津若松、郡山と経由し、宇都宮で餃子を食べ、横浜へと戻った。時計を見たら深夜の1時だった。

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