Bright Side of the Road Vol.3 -Blue Ray 始末記-

さらに、もうひとつの実験がありました。
つい先日、PanasonicのHDC-TM700君を購入したのです。
ハイビジョン方式のビデオカメラとしては2代目となります。

(TM700にガンマイクを装着)

これを買ったのには理由がありました。

ご存知のように、今までビデオカメラの記録メディアはテープ→DVD→HDと進化してきました。
テープ方式は意外と信頼性が高く保存画質の良さというメリットもあるのですが、取り扱いやマスターテープの製作が面倒です(4時間のマスターを作るのに当然ながら最低4時間は必要です)。DVD方式は片面30分程度しか録画できず、どう考えても振動に弱いため最初から購入は考えませんでした。
HDも魅力的でしたが、やはり物理的に駆動するだけに振動が心配でした。

(Tourmaline。Maru Jamセッションでであった"たくみ"君のバンド。結成3ヶ月にもかかわらずとても濃い演奏をしてくれたテクニシャン揃いのバンドでした)

そんな中で、今年あたりからいよいよメモリ内蔵のビデオカメラが充実しはじめたのです。
TM700には96Gのメモリカードが内臓されています。このカメラならばフルハイビジョン撮影でも12時間ぐらいは撮影可能なわけです。リハーサルと本番撮影ならば充分におつりがきます。

あと1年もすればこれも150Gや200Gの世界になるでしょうし、現在1TBのメモリカードも実現化が進んでいる時代です。
でもライブ撮影はこれで充分です。このあたりがいい落としどころだと考えました(後継機種のTM750は「3D」に走ってしまったのでハナから考えていませんでした)。これで撮影してBlue Rayディスクを作るところまでやってみようというのが今回の実験2でした。

渋谷Take off 7はオールスタンディングの会場ですから、普段の撮影とは違ってほぼ最前面に上手にカメラを設置しました。
この位置だとPAの真正面になるので、ガンマイクが音を拾いすぎるのが心配でした。

(奏屋マコト。音楽もギタープレイにとても成長していたし、MCもナイス。時が経つのは早いものです)

そんな風にして撮影を開始しました。
つまりこの日は、デジカメ、ビデオカメラ、ストリーム配信カメラと3台のカメラの面倒を見たわけです。
あっそうそう、Bright Nightのステージで、多分メンバーのPonちゃんが設置して回しっぱなしにしていたカメラだと思いますが、ライブ中にアングルが狂っているのに気づいたのでアングルを修正しました。これを含めると4台ですね。もー何がなんだかでした。

(関君のBlue Passion。オルタナ系の音、とにかく動く動く!激しいステージ)

TM-700を撮影していて思ったのは、液晶モニタを通して写る映像の美しさでした。実際にどう記録されているかは別ですが。明らかに美しく撮影できていることは予感できました。ギターの弦の一本一本はもちろんのこと、出演者の髪の一本一本がモニタを通して視認できるのには驚きました。

最前面で撮影していること、光学12倍ズームということもあって、もっとも遠距離にいるドラマーの表情まで大きく映し出すことが可能でした、今までのカメラではありえなかったような映像を撮影することができたのです。

(関君の"餌付け"には笑いました。信州限定リンゴプリッツが美味しかったなぁ~)

さて主催でない気楽さからから、今回は裏方話に終始しましたが、イベント自体についても書いてみましょう。
今回はBright Nightにとっては記念すべきレコ発ライブでした。アルバムタイトルは"Bright Limited"CD+DVDという構成です。
ドライブ間あるサウンドとあれば、アコースティカルなバラードもあるアルバムです。iPodに入れてしまいました。
DVDには"Heat of Limited"のPVが収録されているのですが、これも無茶苦茶カッコいいです。教室で流しています。

そんな記念すべきライブはバンド4、弾き語り2、オケ2というライナップでした。
過去の"Bright Side of The Road"の中では、一番バリエーションとバランスが取れていたイベントだったと思います。
音楽事務所の㈱リアルアーツさんとも「私たちは"巻き込まれキャラですね"、切り札を何枚切ったかわからない」と笑いあったのですが、Bright NightのKumuちゃんの熱意に押されたからこそ、ミューズポートもリアルアーツさんも「巻き込まれ」ていったのだと思います。

(Bright NightのKumu。今までで最高のボーカルでした)

考えてみれば渋谷や下北沢の一流のライブハウスで主催イベントを行うなんて向こう見ずもいいとこです。
だけど年を重ねて保守的になってしまい自分の守備範囲の中でしか行動できなくなってしまう「いいオトナ」に比べれば、彼の熱意は若々しくて新鮮でした。だから周囲の誰もが引きずり込まれていったのだと思います。

(Bright Nightのhiro。弦が切れたことを気にしていたようですが、「よくあること」だから無問題だと思います)

8月11日。明日から上高地だぁ~という所にKumuちゃんがやってきて「あとふた枠がどうしても埋まらないんです」。二人で佐野金でチャーハンとミソラーメンを食べながら、ブッキングの詰めを行ったのも、今回の思い出となりました。
僕の方もいい経験になったし、逆に色々教わることも多かったです。主催ではないという気楽さからも、随分実験的なことをさせてもらったと思います。

(Bright Night Yeux)
このままで終わらせるのか、このあとどう周囲を巻き込んで既存のイベントを発展させてゆくのか.....おっとこう言うとまたどうなるかわからないので、黙っておくことにしましょう。

(Bright Night Ponちゃん。スティッチの物真似にも慣れました)
とにかくニューアルバムの発売おめでとう!

さて、撮影したハイビジョン映像の方ですが物凄く迫力のあるいいものが撮れました。
ためしに教室でカメラをつないで再生したら好評でした。
実際にBlue Rayレコーダーで簡易型編集をしたものを、メディア化もしてみました。
さらにPCを使って仮編集をしてみましたが、マシンパワーの限界もありこちらは大変な作業です。
まったくキリのない世界とは、こういうことですね。

ライブレポ

Posted by spiduction66