ナオミちゃんのライブへ行ってきた
首都高の事故渋滞によって、到着が大幅に遅れてしまった。
なんとか原宿のライブハウス「アストロホール」にたどりついたとき、すでにナオミちゃんが参加している”虎之助Project”のステージは終盤にさしかかっていた。
「どれどれ、どこにいる?」と見渡すがナオミちゃんらしき人が見当たらない。ようやくキーボードの人がそれだと気付いた時、僕は仰天した。
教室で会うナオミちゃんとは全く別人だったからだ。
失礼ながら、ナオミちゃんは僕よりは「たぶんひとまわり弱は」年上なはずだ。何しろフォーククルセイダースの「かえってきたヨッパライ」が最初に買ったレコードで、オフ・コースがまだフォークデュオだった時代に彼らを見ているのだから...
しかし、ステージにいたのはどうみても可憐なひとりのロック少女だった...
15分の休憩の合間にずっと前面の客席に移動する。お次はこれまたナオミちゃんの参加する”凛MUNE KYAAN”の出演だ。「こちらがメイン」てなことをおっしゃっていたので、ひとまず安堵する。
さて、このライブイベントは「Aka Cho Chinライブ」という。年一回だけのイベントで、なんでも今回で4回目なのだそうだが、このライブには大きな特徴がある。
出演者が皆さんアマチュアなこと、そして大半の方々が僕と同じぐらいか、年上の方ばかりという点だ。
音楽仲間同士が年一回だけのイベントを楽しみに、仕事の合間を縫って練習し、その成果を楽しみあう。だから気合の入り方が違うし、楽しみ方もオトナだ。
19時45分、”凛MUNE KYAAN”のステージがはじまる。
一曲目は「Without You(Bad CompanyやHarry NilsonやMariah Careyなどで有名なバラード)」だった。ここでナオミちゃんはアコースティック・ギターを弾いていた。とにかく驚いたのは、バンドとしてのアンサンブルがハンパじゃなく上手い。「あなた方、しょっちゅうライブやってるでしょ?」と尋ねたくなるぐらい、安定した音を出していた。
さて、ナオミちゃんお次はエレキ・ギターに持ち替えて、オフコースの「眠れぬ夜」をプレイする。
日頃レッスンの待ち時間に教室のロビーで展示してあるエレキギターをアンプラグドで弾いているナオミちゃん。「この人のギター、ハンパじゃないな」とは密かに思っていたのだが、そのとおりだった。レッスンしていたハーモニーも見事に決まっていた。
そしてお次が今日の本題だ。
Eaglesの「Hotel California」を演奏する。
僕も27年前にこの曲のギターを担当したことがある(先月は27年ぶりのステージでに、同じEaglesの「Desperado」を演奏した)。次々と展開が変わる上に、微妙なチョーキングが要求される曲だ。当時の僕は見事にこれを失敗した記憶がある。
最初にお断りしておくが、僕はギターがど下手で、すぐ指が痛くなってしまううえ、器用な早弾きもできず、結局断念したクチだ。ピアノならば小学生の頃からオケイコに通っていたので、楽なホウへまわったという過去がある。そんな僕にとって、うらやましい曲なのだが...ナオミちゃんはどうだ?
お~!完璧に演奏しているではないか。
「ギャー、この人無茶苦茶上手い....」僕は思わず天を仰いだ。演奏後の観客の拍手はすべてナオミちゃんに向けられていた。
お次のバンドは"Gino Vanewoo"。
これはナオミちゃんの夫君がギタリストをされている。
彼女の話では「この筋では有名な実力派」なのだそうだが、
ホント、そのとおりだった。尋常ではないテクニックだった。
これだけギターが上手い同士のご夫婦というのを、
僕はこれまでの人生で見たことがない。
帰り道にこう考えた。
サンボマスターを聞いて以来、消えかけていた僕のロック魂にまた火をつけられている。
そんな経緯で先月のライブでも1曲やったのだが、やはり物足りなくなってきている。
これだけのコトを先輩がやっているのだ。しかも今日はあり余る程のパワーを頂いてしまった。
僕が今から再開しても決して遅くはない。
よし、来年はバンド活動を再開するか。
ああ言っちゃった...
P.S.ナオミちゃんは「ホテカル」が演奏できたら、もう死んでもいいと周囲にいいふらしていたそうだが、冗談じゃないですよ。次回のAka Cho Chinライブは2005年12月16日に、同じ原宿アストロホールで開催とのこと。今度は遅れずにゆくからね。今から楽しみにしているよ~!
ディスカッション
コメント一覧
かっこいいですね。
次回は見に行って見たいです!!
かっこよかったですよ。
ああいうかっこいいオトナになりたいものです。
(ってオトナなんですけどね。)
こんにちは管理人さん
わたしは「ナオミちゃん」といっしょにAka Cho Chinライブに参加していた「アッパレハウス」というバンドの人間です。
わたしもナオミちゃんのギターソロにはいたく感動いたしました。
バンドを長くやっていると「格好良く演奏したい」とか「お客さんに受けたい」とか邪念が入るのですが、あのソロは「私はこの曲が大好きでソロを弾きたい」という純粋な気持ちが全面に出まくっている演奏で、それが多くの皆さんに感動を与えたのだと思います。
よろしかったら、来年も是非いらしてください。
コメントありがとうございます。
ナオミちゃんは派手なアクションはなかったけど、「静かなる大岩」のように、黙々とギターを弾いていて、逆にそれがカッコ良く、頼もしかったです。The Whoに例えるとJohn Entwhistleのようでした(ってフツーは知らないですよね)。
人間何歳になっても挑戦することを忘れてしまってはいけないなと、改めて感じたステージでした。
ナオミちゃんこと、ツルメ(凛MKのギター)です。
日記にアップしていただけるとは光栄です。ありがとうございます!
まったくミスだらけのギターでお恥ずかしい限りでしたが、バンドメンバーの安定し た唄と演奏、そして会場の皆様からの声援に助けられ、完奏することができました。
これからは懐メロバンドを目指した方がよいでしょうかぁ? オリジナルの曲もある のですが、、、(笑)。
赤提灯ライブは、「音楽はハート!墓場までライブをやります!」をモットーに、バ ンドや音を楽しむことが大好きな、素敵な仲間が集まって、毎年開催しています。
音楽を愛する皆さまの一人でも多くの方に、赤提灯ライブまで足を運んでいただける よう、これからも頑張っていきたいと思います。
P.S. 「静かなる大岩」のコメントに苦笑しました!仲間うちでは、昔から微動だにしない「地蔵ギター」と言われています。
>ツルメちゃん
お疲れ様でした!
僕はミスタッチうんぬんよりも、情感のこもったギタープレイに感動しました。あれが僕の高校生時代はどうしてもできませんでした。必死になぞっているだけ、という感じでした。
あと、オリジナルの曲が古臭くなく、とても新鮮だったのに驚きました。それと70年代のロックなどは、今の若い人にはあの時代の音楽って新鮮ですので、今後もオリジナルと混ぜてゆかれるといいと思いました。
ああいうイベントいいですね。すごく励みになります。将来参加者が増えて24時間*3日間のウッドストック状態になることを密かに期待しています。
P.S.「地蔵ギター」笑いました。