Acoustic Circus at 西横浜バルエルプエンテ

ライブレポ

音楽でつながる人間の広がりは無限だ。
その限りないところが面白いのであって、だからこの仕事をしている。そして、そんな広がりの中で音楽イベントが行われる。

Mackさん主催の音楽イベントに栞のお二人とヌッキー竜氏が出演した。名付けて「Acoustic Circus」。
そもそもMackさんとは竜氏の紹介で4年前にお会いしたのだった。最初に交わした会話が「"Got My Mojo Working"はやらないのですか?」というマニアックな会話だったのも覚えている。
この縁がきっかけで、前回のMackさん主催イベントでノブさんのバンドと竜氏のMr.Wilsonが共演し、そして今回のイベントとなった。

昨晩のイベントはこんな風にバラエティに富んでいて、こんな風に個性的なアーチストが集合した。


しお丸さんは、三線を使って沖縄音楽をプレイ。「安里屋ユンタ」「十九の春」「オリオンビールの歌」がよかった。リラックスした空気の中でしお丸さんのバックに沖縄の白い海岸と青い海が見えた。

栞のお二人は浴衣姿で登場。浴衣でオリジナルの癒し系POPをプレイ。一曲「昭和歌謡」をカバーと、次第に進化する「忠誠の木(栞バージョン)」が見どころ。
昨年の10月以来、ライブ活動よりレコーディング活動に専念していたのが、先週(上大岡ミュージャム)に引き続き今週とフルスロットルでライブ活動再開だ。
次回は9月9日のセプテンバーコンサート、そして9月29日には四谷天窓ライブが待っている。アルバムリリースも間近かもしれない。

アコースティカル・ロカビリー?ヒルビリー?いやブルース?
一応「プレスリー弾き語り」ということだが、南部の土臭い音楽が入り交ざった音楽世界だった。この黒須さん、ギターにピッキングのアタックが日本人離れしていて、まるで外人がプレイしているようだったのに驚いた。壮絶なボトルネックプレイには感動。

続いての主催者のMacKさんと黒須さんのユニット。(主に)ブリティッシュR&Bをアコーステイカルなユニットでプレイ。ストーンズ、グラハム・ボンド(あるいはマディ・ウォーターズかも)、ディラン...んーたまらん。好きなんだよね、この音。なんて思っていたら、いきなり僕に「Knockin’on Heaven’s Door」のサビのボーカルを振ってきた。

トリはヌッキー竜氏。沖縄⇒JーPOP⇒南部⇒R&Bというアラウンド・ザ・ワールド的な展開に長渕で立ち向かうのだろうか?ビートルズもプレイするのだろうか?と思っていたら、長渕とジョンレノンとオリジナル「月明かり」「More」を混ぜてプレイ。一人で地球のこっちとあっちとを混ぜてしまった。「純恋歌」の次が「LOVE」だったり、「祈り」の次が「GOD」だったり.....
でもどれもピヌッキー竜氏の音楽として説得力と完成度を持っているから流れに淀みがない。ここが凄いと思った。杉田家のラーメン美味しかったですね。

Mackさんがまさにそうなんだけど、いい主催者の下にはいいミュージシャンが集まるし、そういうイベントはいつも楽しくて、いい音楽を届けてくれる。
じゃあいい主催者って何だ?ということになるけど、これに僕は明確な定義を持っている。
「いい主催者はイベント全体の完成度を気にして企画し、ヘンな主催者は出演ミュージシャン数の多寡のみを気にして企画する。いい主催者は出演者を立てる、ヘンな主催者は自分を立てる」。その違いだ。
もちろん出演者側にも最低限のマナーやルールは必要だけど、僕自身もいい主催者であろうと努力をしているし、単なる仕切り屋や呼び屋にはなりたくないと思っている。

Mackさん、次は上大岡でやろうぜい!

ライブレポ